美穂、久しぶり

美穂と会いたいなって思ったの

ご飯とか行けるかな?



時間が経っていろいろ邪念が入ってしまわないうちに、素早く送信ボタンを押した。

今日は平日だけれど、たぶん今はちょうどお昼休みのはずだから、すぐに返信をくれるかもしれない。


予想した通り、美穂の既読は一瞬で付いた。



優梨花!私も会いたかった!

今日は厳しいけど、明日なら空いてるよ!



私の方はもちろん予定はない。

簡単に集合時間と場所を決め、美穂は仕事に戻っていった。


周りの人は、中でも特に美穂は、私を大事に思ってくれている。


彼がくれたもの。

彼が遺してくれたもの。


愛しいそれらを、私は何もかも全部いっぱいに抱えて、これからも生きてゆける。