そして今は、もうすぐ行われる林間学校の班決めをしている所。


「冬穂ー、同じ班になろうぜ」
「もちろんっ」

そう言った灯に、私は微笑んだ。


班決めとはいうものの、そんな堅苦しい決め方でなく、男女共に二人ずつの四人班を、自由に作って良いことになっている。
だから、灯は私を誘ってきたのだ。

なので、私達の班のメンバーは、あと二人集めればいい。


「なあ、冬穂。蒼人(あおと)も一緒の班でいい?」

灯が私にそう聞いてきた。
私は大きく頷く。

「ありがとう。・・・おい、蒼人!こっち来いよー!」
「・・・・うるせえな」

教室の端の方で、ロッカーに凭れながら携帯電話をいじっていた小日向(こひなた)くんが、怠そうにこちらへ歩いてくる。