だけど私と目が合ってすぐに、はあー、と息を吐きながら、水面をビチャンと叩く。

「・・・でも、あんまり溜め込むなよ?すっげえ心配するから」

なっ?と、灯はいつも通りの明るい笑みを浮かべた。

「うん・・・ありがとう」

私もつられるように微笑む。

ごめんね、灯。
心の中で、もう一度謝った。


「・・・よしっ、泳ぐか!」
「うん、そうだね!」


こんなに優しい彼氏、中々いないと思う。
素敵な彼氏。私にはもったいないくらい、良い人。


それなのに、ごめんね、灯。

それでもまだ、私は圭汰のことが忘れられないの。