とても優しくて、私の些細な変化にすぐ気づいてくれる。
「ごめん・・・私、」
「いいよ、謝らなくて。それだけ、辛いことがあったんだろ?」
「とも・・・」
だから、辛いんだ。胸が痛いんだ。
罪悪感が、心を支配していくんだ。
「俺のキャラ的に?ちゃんとしたアドバイス出来ないだろうし、彼氏だから言え、とか好きじゃないから、何も聞くつもりはないよ」
「・・・うん」
私は少し、顔を伏せる。
「だから、夏祭り途中で帰った理由とか、言いたくなかったら、無理に言わなくていいから」
灯の声がいつもより落ち着いていて、気持ちがよく伝わってきた。
だから、私も逃げないでちゃんと灯と向き合おうと思い、顔を上げる。
灯は、私の顔をじっと見つめていた。