その手に、とても大きな安心感を抱いてしまった。
「・・・全部、圭汰のせいだよ」
「は?なんで俺?・・・って言いたいけど、その通りでございます」
「浮気者」
「・・・すみませんでした」
ふと圭汰の顔を見上げると、圭汰は優しく微笑んだ。
「あーあ、やっぱもうちょっと、冬穂と付き合っておけば良かったかも」
圭汰は残念そうに言いながら、空を見上げた。
私も見上げてみた。
星がいくつか輝いている。
「何その言い方?私、不倫もしたくないからね」
「分かってるよ。そういうことじゃなくて、冬穂の浴衣姿、本当に綺麗だから、彼氏として見ておきたかったなーって思って」
「意味不明。私のこと振ったくせに」