「久しぶりだな、冬穂」
圭汰は私にそう、明るく微笑みかけた。
「お久し、ぶりです・・・」
私は驚きのあまり、言葉に詰まる。
「よそ見してると危ないぞ」
「はい、ごめんなさい・・・」
「よし。・・・なんか俺、教師みたい」
私が素直に謝ったからか、圭汰は当たり前のことを感動しながら呟いた。
「いや、教師でしょ?」
「そうなんだけど・・・。てか、冬穂、浴衣着てる」
圭汰が私の浴衣に気づいて、へえ、と全身を舐め回すように見つめた。
「なんですか?そんなに見ないで下さいよ」
「ごめん。初めて見たから、ちょっと気になって」