「・・・でも、もしかしたらまた、上手くいかないかもしれない」
「そしたらまた、初めからやり直せばいいよ」
「・・・もしかしたらまだ、岡本先生のこと好きかもしれない」
「えっ、それは困るなあ・・・・あっ、じゃあ、その度に、俺に惚れさせるよ」
「何それ・・・・」

今日の灯は、灯らしくて、灯らしくない。
やけにカッコ良く思える。


「・・・で?結局、どうするの?付き合うの?付き合わないの?この前キスしてきた理由も、ものすっごく知りたいんだけど」
「えっ、と・・・・」

灯に詰め寄られ、私はふいっと、目を背ける。

けれど、答えなんて、ここに来た時から決まっている。


私は小さく微笑むと、再び灯の目を見て、

「・・・私、灯のことが好き」

と、伝えた。