自分の腕時計を確認してそう微笑んだ蒼人くんに、私も安堵の笑みを浮かべる。

「じゃあ、行こうか」
「そうだな」

三人で遊ぶことなんて初めてだから少し新鮮で、私は胸を弾ませていた。



「お部屋は105号室となります」
「はーい、ありがとうございます」

一階のゲームセンターで散々遊び倒した私達は、クレーンゲームで取った大量のお菓子や意味不明なぬいぐるみを手に、二階のカラオケ店へ来ていた。

「よっしゃー!楽しむぞー!!」

部屋に入るなり、灯がマイクを手にしてそう叫んだ。
私と蒼人くんは、荷物を椅子に置きながら呆れたように苦笑する。

灯の切れることない元気の良さは、昔と何も変わっていない。