「本当?良かった。ありがとな」
「うん・・・」

灯が嬉しそうに笑うから、なんだか切なく思ってしまった。


寂しかった。

付き合っていた頃と同じように微笑みかけられているのに、今はもうその手に触れることは出来ないという事実が、灯との間に距離を感じてしまって、悲しかった。

変わっていないようで、確実に変わっている、心とこの関係はもう、元には戻らないのだろう。



日曜日。

約束通り、私達は、学校の近くのアミューズメント施設の前で落ち合った。

「・・・ごめん!待った?」
「いや、まだ待ち合わせ時間過ぎてないし、全然大丈夫だよ」
「良かった。ありがとう」