圭汰の結婚は、私に対する裏切りだった。

ずっと、圭汰の彼女は私だけだと思っていた。
圭汰を疑うこともしなかった。

そりゃそうだ。

だって、私が付き合った時には既に、圭汰には彼女がいたのだから。
私は、彼女のいる圭汰しか、知らなかったのだから。

だけど、冷静に考えてみれば、二十歳を超える大人が、女子高生一人に、本気になるわけがない。
未熟で幼稚だった私には、それが理解出来ていなかったのかもしれない。


それでも、圭汰が浮気していた事実に変わりはない。
それだけならまだしも、私が浮気相手だったことが、ショックだった。

そして、結婚すると、いきなり告げられて振られる。