ここ最近ギクシャクしていたとは思えないほど、私達は仲良くデートをしていた。


現在の時刻は、午後七時丁度。

私と灯は、大きなクリスマスツリーの近くのベンチで、休憩していた。


「・・・おおーっ、点いたー!」
「綺麗だね!」

クリスマスツリーは今、点灯し、私達は興奮しながらそれを見る。

クリスマスツリーだけでなく、近くの木々も一斉に点灯し、辺りは綺麗なイルミネーションに包まれる。

「俺、初めて見たなあ。クリスマスツリーが点灯する所」
「私も、初めてだよ」

イルミネーションがすごく綺麗で、私は微笑みながら灯を見やる。

目に映った灯は、悲しそうな顔をして私を見つめていた。

綺麗なイルミネーションを見ているはずなのに、そんな顔をした灯を不思議に思い、

「とも?」

と、首を傾げる。