望未ちゃんが立ち去った後も、私はその場を動けずにいた。

望未ちゃんには別れると言ったものの、別れ話の上手い切り出し方が分からない。

「はあ・・・・」

だけど、いつまでも、うじうじと悩んでなんかいられない。
もう、勇気が出ないとか言っている場合じゃないのだ。


私はそっと、窓の外を見やった。

太陽が沈みかけていて、空はオレンジ色に染まっている。

胸が、きゅうっと、締め付けられるように痛んだ。


早く、別れを告げなくては。

夕焼け色の空が、少し切なく、私の心を刺した。