「まあ、お前が入学しなくても間に合ってるんで」
「・・・・。」
「あ、拗ねた」
からかい続ける圭汰に、私は頬を膨らませた。
確かに、その時の私の実力じゃ少し難しい高校だったけれど、一番行きたい高校だったから。
悔しくて、でも、返す言葉がなかった。
今思えば、本当に馬鹿らしい。
でも、私なりの反論だった。
「・・・絶対。絶対、首席で合格してみせますから!そしたら、頭を下げてください!!」
そう、言ったのは。
私の突飛な宣言に、圭汰は一瞬目を見開くが、すぐにふっと笑い声を漏らす。
「出来るもんならやってみれば?楽しみにしとくよ」