それから数ヶ月。
お弁当は彼女が毎日作ってくれて
受け渡しは下駄箱。
朝、彼女が俺の下駄箱に入れて
俺は昼に旧校舎の音楽室で
唯一の親友の春樹(はるき)と食べて
春樹もピアノ仲間だから、
一緒に連盤で弾いたりして
昼休みを過ごして
終わったら彼女の下駄箱に入れ返す。
そして、彼女の弁当には
いつもルーズリーフの手紙が挟まってて
それで手紙でやりとりみたいのもしてる。
彼女曰く交換ノートらしい。
そんな感じの日々を過ごしてた。
今日も何気ない日々の一つで
ただLHRが嫌だなぁ〜って思ってた。
そのLHRが俺の
カウントダウンの始まりだった。
LHRの始めにクラス委員長が
「今日は文化祭の出し物について決めます」
と言った。
俺は興味ないので外見ながら
ボッーっとしてた。
そして、LHRも終わりに近くなった頃
「では、俺らのクラスは
ホスト喫茶を行い、
接客は松田くんと⋯さんと···です。
衣装は⋯です。以上です。」
と言った。
その声がたまたま聞こえた俺は
接客とか大変そうだなぁ〜…。
松田くんと誰って言ったけ?
まぁ頑張れ〜なんて最初は呑気に思った。
けど松田に引っかかって
このクラスに俺以外の松田を探したが
居なくて…。
現実逃避しようがなくて