すると彼女は
「今!距離取ったでしょ!
別に言いたくないなら言わなくていいけど
距離取られたら寂しいじゃん!」


って途中しゅんとしたかと思えば
最後は笑って言った。


すると彼女は
「じゃあさ!もう一つ質問!」


と元気よく笑顔で言った。
俺は素っ気なく「何?」って言うと


彼女はニコニコしながら


「お昼は弁当派?購買派?
あっちなみにこれ願望ね!
いつもは購買だけど
ホントは弁当がいい〜みたいな!」


って元気よく明るい声で言った。
俺は嫌な質問が来るかと思って


覚悟してたのに
全然関係ない質問に驚いて笑った。


彼女は「その笑った顔好き!」
って人懐っこい笑顔で言った。


俺は彼女に例え笑顔だとしても
好きと言われたことが嬉しすぎて


フリーズした。
そんな様子の俺を見た彼女は


「おーい!」と言って
俺の顔の前で手を振り、


「ねー、質問答えてよー!」
ってニコニコしながら言った。


俺はハッとして
「本当は弁当がいい。」


っていつもの無愛想でそっけなく言った。
いつもは後悔しないのに


なぜだか今は後悔して
質問の答えをもう一度
時間を戻して言いたくなった。


そんな俺の後悔の気持ちとは裏腹に
彼女の顔はぱぁーっと笑顔になり


「じゃあ、私が弁当作ってきてあげる!
ね!ね!良いでしょ!」


って今日1のテンションで言われた。
その後も彼女は


ね!ね!お願い!良いよね!!
って何度も言ってくるので


俺は弁当くらいならとおもって
彼女の弁当に了承した。


その辺りでちょうどよく
1限終了のチャイムがなったから


彼女に「もう教室行くよ。」
っていつも通りのテンションで言って


俺はスタスタと旧校舎の音楽室を出た。
素っ気なく言ったわりには


俺の顔は多分、緩んでいたと思う。
だから、顔を引き締めて歩いた。


彼女は待ってよ〜!!
って明るい人懐っこい声で言って
俺を追っかけてきた。