丸々3分、笑い続けたヤンキーズをあたしと凛はずっと見つめていた。



さすが凛。あたしの妄想にも慣れてる。伊達に何年も親友やってないね!




すると、まだちょっと笑いながら朋稀くんが「よし、決めた」と立ち上がった。




朋稀くんに、全員の視線が集まる。





朋稀くんは腰に右手を当て、左手であたしを指差した。





「今日からお前は、俺らの仲間だ!」



「ざっくり言うとあたしに“不良”になれと?」


「違う!ちょっと違う!…そうな…のか?」






どっちだよ。



朋稀くんは再びソファーに腰を下ろすと、ポンと手を打った。





「まあ、いずれにせよお前は俺らの近くにいなきゃいけないんだよ」



「は?どういうこと?」





あたしが首を傾げると原田少年が人差し指を立てて笑った。





「先輩は南から狙われてるってさっき言ったじゃないですか」



「そ、そうだけどさ」




「きっと、透を殴ったのが女だって噂はすぐ広まります。そうなれば南はそのうち先輩をボコりにやってくるはずです。副リーダーを殴ったのが女だなんて、南からしたら恥ずかしいでしょうから」



「ほ、ほう」



「それに、“南の透を殴った女”に興味を持つ輩も出てくるはずです。そうなれば尚更、俺らが守ってあげるしかないですよ。わかりました?」



「…な、なんとなく」





しっかりしてるな、後輩。