「お前さ……忘れてるよな」


そういって、私の方を向く類。

忘れてるって何を?
主語がないよ類。


類の言ってる意味がわからなくて首をかしげる私。

そんな私に、類がため息まじりな声で言う。


「だから……俺がお前に告白したこと、完全に忘れてるよな」


「…………っっ!?」


いきなりそんな事を言われて、シートベルトが無かったら転げ落ちていそうなほど驚いた。


告白……?
告白……

うん、され……た、んだった。

されたされた。
お前の事が好きだって、言われたもん。




わ、忘れていたなんて言えない……!