家を出て、冬月公園までの道を走る。

家を出た時はあまりの寒さに凍りつきそうになったけど、走るうちにちょうどよく体が暖かくなる。


「はぁ……っ、はあっ……」


吐く息は白い。


かなり急いだから、冬月公園についても、まだそこに類の姿はなかった。


しばらくして、後ろの方で車のクラクションが鳴った。

ふりかえると、公園の側に類の車がとまっていた。


「あ、類……!」


それに気がついて、車まで走り、
急いで乗り込む。


「行くよ」

「うん」


私がシートベルトをしめたのを確認して、
類が車を走らせた。