そして……


「なーんか長い夢を
見てた気がしてたのよね…!」


と、ずっと寝たきりだったとは思えないほど
明るく話す母さんを見て


「長すぎだわッ…」


と、ふっと笑いながら…
…だけど涙声で、そんなことを呟いた。


……夢、じゃねぇよな。


これが夢だったら…本当最悪。


「煌弥さん…夢、じゃないわよ」


俺の心を察したのか、ベテラン看護師が
にっこりと笑って、
そんなことを言ってくれた。