月日も経ち、5月の上旬。 麻尋たち3年生は、体育祭の準備やら修学旅行の事前学習やらで、毎日があわただしかった。 麻尋は、相変わらずクラスとは距離をおかれ... いや、もうおいているのかもしれない。鈴菜と一緒に。 ゆいいつ変わったことといえば、担任の瀬上のほうだ。 麻尋の顔を見れば、考え込むような顔をするし、この前は家庭訪問まで来た。......もちろん、中には入れなかったのだが。 でもそんなことを気にしている間もなく、どんどん日が過ぎていった。