「最初は、嫌いだったんですよ。だって私
三島課長のことが好きだったんだから。でも
相手にしてもらえなくて・・・」
 その言葉に顔が熱くなって、おもむろに、
手で顔をパタパタとあおぎ始めた。
 公平は、クールに表情変えずにルミちゃん
の話を聞いていた。
 更に続けるルミちゃん
 「失恋して落ちこんでいるところに、佐野
主任が声かけてくれて、やさしくされて、そ
のまま付き合ったんだけど、二股かけられて
・・・」
 またルミちゃんは、泣きそうになった。
 私と公平は更に、驚いた。
 佐野主任、二股だなんて、なんていう奴。
その前に、二股かけるほど、物好きがいるの

 「物好きって思われるかもしれないけど、
なんとなくほっとけないところがあるんです
ぅ」