達が甲斐甲斐しくお世話をていた。
 するとまたあの黒服の男が、お酒を勧めて
というジェスチャーを私にしてみせた。
 えーこんな時に・・・
 しかたなく、ウィスキーの水割りを、おぼつ
かない手で作り始めた。
 公平が横だと、おぼつかない手が更にお
ぼつかない。
 「いいよ。作らなくて」
 そう言って公平は、私の手からグラスを取
り上げた。
 うわっこわっ・・・
 取り上げたグラスで、水割りを勝手に作っ
てるけど、作り方も怖い・・・
 最悪の雰囲気は、収まるどころか、更にひ
どくなっていった。
 そんなところに、おかまの黒服さんがやっ
てきて、訳もなくホット一息ついたけど。そ
れも束の間。
 「チェリーちゃん5番テーブルご指名よ」