変で、その後すぐに帰ってしまった。
 ルミちゃんと話がしたくて、追いかけてい
たら、いつのまにか中洲にきていた。
 中洲といえば、福岡では、眠らない夜の町
的雰囲気があるのだけど・・・
 ルミちゃんは、軽やかに、階段を上りキャ
バクラのドアを開けた。
 「うそっバイトしてるの?」
 私が、中洲の中心にあるルミちゃんが入っ
た雑居ビルをまじまじと眺めていると、突然
私の前に黒服の男がやって来てにっこり微
笑んだ。
 わたしも、つられて愛想笑いをしたものの
 「バイト希望の子でしょう」
 「いえ、ちっ違います」
 大げさに身振りをいれて否定したのに、
 「あら何言ってるの。面接の予約をした子
でしょう。遅かったわねー待ってたのよ。」
 一見イケメン風なんだけど、話かたは、女
っぽい。