すると、すぐ後ろに人影を感じて、振り向
いた瞬間。
 「えっ?」
 三島課長に、突然唇を奪われてしまった。
 コピーの音だけが、静まり返った社内に響
いていた
 三島課長の腕に抱かれながら、どきどきが
社内中に響くんじゃないかと思った。
 「ごめん。美和ちゃん、この前の返事を聞
かせてほしい」
 三島課長の声が、耳元で聞こえる。
 徐々に抜けていく力。
 無抵抗のまま、預けた体に三島課長の温
もりを感じていた。

 そんな時、突然ドアが開いた。
 私は、慌てて三島課長から離れた。
 「あっ・・・」
 ドアの前に立っている人影は、公平だ・・・
った。
 見られた・・・?