ちょっとぎこちない空気が流れた。
 そういえば、まだ三島課長に付き合うかど
うかの返事、言っていなかった。
 「美和ちゃん、まだやるの?」
 三島課長が、いつもと変わらない調子で、
声をかけきた。
 「もう、コピーすれば終わりです」
 私は、そう言ってコピー機の前に立った。
 何か沈黙になるのが、恐くて・・・
 「髪すっきりしましたね」
 髪型は、変わってないけど、伸びた襟足や
サイドが、短くなっているのがわかってた。
 三島課長は、黒くて固そうな髪質で、サイ
ドと後ろを短く刈り上げ、前髪を上げていた
 もともと色素が薄く茶色で、サラサラの前
髪を下ろしている公平とは、対象的だった。
 ・・・て、どうして私公平と比較してるんだ
ろう?
 少し焦りながら、コピー機のボタンを押し
た。