「そうかな。美和ちゃん変わってるね。ロ
マンチックなのは、そんなこと言ってる美和
ちゃんのほうだね。かわいいよ」
 完全に子供扱いの三島課長は、笑いなが
らオフェスに戻って行った。
 三島課長が、嫌いって言った雨・・・
 その雨が、私は好きです。
 やっぱり三島課長が言うように、変わって
るのかな?
 雨が好きかって、道行く人に尋ねたら、ほ
とんど嫌いって答えるに違いない。
 なのになぜだろう?
 雨が包み込む世界の雨音に、耳を奪われ
てしまう。
 そっと心に染みて、深く深く・・・
 
 公平に失恋した日も雨が降っていた。
 小、中、高と一緒で、クラスのみんなが、
冷やかすほど、仲がよかった。
 当然公平も私のこと好きでいてくれると