私を呼んだのは、会社の上司で、31歳の
若さでスピード出世した三島課長だった。
 三島課長は、外見は若く見える。
 着こなしもおしゃれだし、整った顔の公平
と並んでも引けをとらない。
 公平は、黙っていると、きれいな顔だちの
せいか、一見冷たそうに見えてしまう。
 けど、彼は、目がくりっとしていて、親しみ
易い正統派の顔立ちをしていた。
 三島課長は、私達3人に挨拶して、ビルの
に中に消えていってしまった。
 私は、彼の後ろ姿をボーッと見送っていた
 そんな私に
 「おまえの彼氏?」
 公平が顔を覗き込みながら聞いてきた。
 「そんな訳ないでしょ。たっただの上司よ」
 私の答えとは裏腹に、心臓の鼓動が急に
早く鳴り出した。
 私は、今日のたくさんの出来事で、頭が整
理できないまま。