私は、公平にうずめていた顔を再度上げた
 公平は、くしゃってした顔で、笑っていた
 なんだか、また涙が出てきた。
 今日は、いろんな種類の涙が、出てくる日
だった。
 きっと私達は、お互いに寛大なのかもしれ
ない。
 「今日、オレのところに泊まれよ」
 「うん・・・」
 私達の物語は、いつも雨が降っていた。
  

 
 公平の泊まってるところは、会社が用意し
てくれたビジネスホテルだった。
 シャワーを浴びたての私は、バスタオルを
巻いただけの姿だった。
 目の前の公平の顔は、見れなくて、
 「あっあの」
 そう言いながら、1歩下がったら、そこは