私の心は、途方に暮れていた。
 ただ、ただ涙が止まらなくて、足が鉛のよ
うに重かった。
 無意識に、三島課長の携帯の番号を押し
ていた。
 雨の音で気づかなかったけど、あれから、
何度も公平から電話が入っていた。
 公平からの言い訳なんか聞きたくなくて、
それよりも、何よりも別れの言葉聞くのが怖
くて、携帯の電源を切ってしまった。
 本当に、頭がぐちゃぐちゃで、三島課長の
顔見た時、また涙が溢れてきた。
 もう歩くことが出来なかった。
 「三島課長、私のこと抱いてください」
 泣きながらそう訴えかけていた。
 最初からこうなってたら、あの時、三島課
長選んでいたら、こんな悲しい思いしなかっ
たのに・・・
  
 三島課長と、夜景の見えるホテルに来てい