り注いでいた。
 走ってやってきたマンションの入口。
 そこで、足が止まった。動けなかった。
 雨の中で、絵になる二人がキスをしていた
からだ。
 白い細い腕が、公平の首にしっかりとから
まって、抱き合ってる2人は、あまりにも、
きれい過ぎて、まるで映画を見ているみたい
だった。
 頭が真っ白になって、映像は、客観的に送
られてくるのに、心は正直過ぎて、見ること
を拒否した。
 こんな結末なんて、想像していなかった。
 そんな私に、瞳が最初に気づいて、公平が
振返った。
 「ばか!」
 そう言いながら、ぐちゃぐちゃで、解けか
けのアイスクリームを公平に投げつけて、そ
の場から、駆出していた。
 それでも、雨は、私達3人に均等に降り続