た訳をある程度理解していた。
 「相田は、山下瞳のこと知りたいんだろ」
 「うん・・・公平から何か聞いてる?」
 町田くんは一気に缶ジュースを飲み干して
広い海の1点を見つめながら、話始めた。
 「公平から、瞳がアメリカでカメラの勉強
してて、賞を取ったっていうのは、聞かされ
ていた。あいつも雑誌か何かで知ったみてい
だったけど。でも、瞳が福岡に戻ってきたこ
とは、何も知らないんだ」
 「そうなんだ・・・」
 「公平は、瞳が成功したこと素直に喜んで
いたよ。ずっと瞳に悪かったって気持ち、持
ってたから」
 「どうして、瞳の方が、公平の前から勝手
に居なくなっちゃったんでしょ」
 町田くんの言ってる意味が理解出来なかっ
た。
 「公平の前から居なくなったのは、瞳だけ
ど、瞳は、公平の気持ちに気づいて、それで