突然町田くんの顔が浮かんだと同時に、香
奈をすがるような目で見てしまった。
 「なっ何よ。わっわかったわよ」
 香奈は、しかたなく町田くんの携帯に連絡
を取ってくれて、会う段取りをつけてくれた
 町田くんは、丁度私達の会社の近くに、行
く用があったらしく、会社のビルの裏手に広
がる海で、私の会社が終わる頃待合せをした

 私達は、埋め立てた、人工の砂浜に腰を
下ろした。
 波の打ち寄せる音が、心なごませてくれる
 町田くんが、さっき買ったらしく冷たいみ
かんジュースを、私に渡した。
 「ありがとう、ごめんね。まだ仕事中なの
に」
 「いいよ。オレも相田に話したいことあっ
たから」
 「私に?」
 町田くんは、香奈の電話で、私が呼び出し