私の腕も離してしまうから、ずり落ちて、地
面に座りこんでしまったわよ。
 どうやら、腰が抜けたみたいで・・・
 ???これって夢???
 地面に座りこんでる私。
 さっきまでまわりの音さえ拾えなかったの
に、今一気に歩道の外から、雨の音が聞こ
えてきた。 
 雨の音・・・
 あの日の遊園地みたいで・・・
 「あーっ公平・・・」
 「なんだよ」
 「今日7月7日・・・だった。七夕さまな
のに雨が降ってる。今年も会えないね」
 まわりは、青さを増して夜に向かっていた
 自分でも、何を言ってるかわからない。
 今日が雨でも、晴れでもどうでもよかった
 ただ、今が泣きそうなだけで・・・
 ただ、雨を見たら、とっさに七夕さまのこ
とが浮かんだだけで・・・