だから、いつにも増して、コーヒーこぼし
たり、書類落として、ばらまいたり、ドジな
ことばかりしている。
 ふと見ると、公平も同じようなことしてい
た。
 あいつも何かあったのかな?
 空気を変えようと、屋上に出てみた
 だいたいあんなこと言われた後に、三島課
長の顔なんて見れないよ。
 雨は止んでいた。
 新鮮な空気が、ほてった顔沈めていくのに
また、雨を降らせようと、待機中の雲のよう
に、心がすっきりしない。
 なにが、ひっかかってるのだろう?
 何度も問い掛けながら、屋上から広がる海
を見ていた。
 さすがに、この時間帯は人がいない。
 ここには、わずらわしいものがなくて、こ
のまま仕事を放棄したい気分になった。
 だけど、静寂のひとときなんて、長くは続