「高校の時の話だろ。今、そんなの平気で
しゃべったら、セクハラで訴えられるよ。大
人になったんだよ」
 唐突な質問にも、お弁当食べながら答えて
る、公平はホント大人になっていた。
 「あの時、クラスの女子、男子の下ネタに
引いてたんだよ。気づいてた?」
 「そうだっけ」
 素っ気無く答える。
 「ばっかじゃないの。気づいてなかったの」
 こんな公平も知ってる・・・ クラスメイ
トととしての特権。でも、森田さんが、こん
な公平を見たら引いちゃうかな・・・?
 なんて、ばかなこと考えてしまった。
 「おまえは引いてたよな。思いっきり」
 「えっ。そうだけど・・・」

 そんな会話の途中に、吹いた風が、公平
にお弁当と一緒に渡すはずのメッセージカード