ない。関係ないんだから」
 「関係ないよ。関係ないけど、友達として
言ってやってんだよ」
 更に頭にきた。
 「私のこと、何とも思ってないんだったら
ほっといてよ。どーせ公平は、森田さんみた
いに色気があって、ちゃんと自分持ってて、
頭良くて、気が強くて、それでいて、どこか
もろそうで、守ってあげたくなるような人好
きなんでしょ。そう瞳みたいに」
 「何言ってんだよ」
 あーどうして、ここに瞳が出てくるのよ
 なのに、わたしったら完全に逆ギレ状態で
 「私なんて、外見は弱そうだけど、実は、
強いから大丈夫なんて、月並みな言葉、高
校の時、公平に言われて振られたわよ」
 完全にムキになっている。
 橋と公平の間、無理やり通ろうとして、バ
ッグが、思いっきり公平のお腹にあたったけ
ど、わざとじゃないから。