丁度、出会い橋と名前がついた橋の上だ
った。
 川の水面に反射された光のサイン。
 輪郭がぼかされて、揺れている。
 せつなさがこみ上げてきた。
 おかげで、私の素直な言葉が川に吸いこ
まれていった。
 「美和、三島課長とどうなってんだよ」
 すぐ後ろにいる公平が、なんとなく避けら
れていた質問を、いきなり直球で投げかけて
きた。
 私は、覚悟を決めた。
 「公平は、香奈の時も思ったけど、不倫と
か大嫌いなのはわかってる。でも、前にも話
したと思うけど、三島課長と奥さんは、私の
こととは別に、随分前からうまくいってなく
て、もうずっと別居状態なの。だから・・」
 「だから何だよ。だからいいのかよ。そん
な問題じゃないだろ」
 公平の、今まで押さえてたものが、一気に