暗くなった教室で外を見ていた。
廊下の方から誰かが走ってくる音が聞こえる。
「ごめん、遅くなった」
息を切らしながら教室に入ってきたのは逢坂くんだった。
部活が少し長引いて急いだのか、バッシュのままできたみたいだ。
「大丈夫。もうさよならだから…」
「さよなら?」
「あたしねもう逢坂くんが嫌いになったの。飽きたんだよね、こうやって毎日待つのも退屈だし。だから別れよ?あたしたち」
こんなこと言いたくない。
でも言わなきゃ言わなきゃ。
彼を嫌いにならなきゃ、
あたしはバックを持って教室から出ようしたら、彼に腕を掴まれた。