《愛優said》
「んっ...か...ける?」
物音がして、目を覚ますと
目の前には翔流が
ネクタイを緩めながら立っていった。
か、かっこいい...。
「おはよう、愛優」
ダメダメ...
そんなこと思っちゃ...
翔流は浮気してるかも知れないんだよ?
「おかえり...」
どうしても目を見て話せない。
これじゃあ、バレバレじゃない。
「愛優?」
低く甘い声で名前を呼ばれて
ドキッとしてしまう。
あの女の人の名前もその声で呼ぶの?
「愛優、泣いた?」
心配そうに翔流は私の顔をのぞき込んでくる。
そうやって...
あの女の人にも優しくするの...?