「まずは、怜翔くんから」
「はい。
僕の母さんは父さんのことが大好きです
見てるこっちがイヤになるぐらいラブラブです。
そんな二人がここに辿り着くまでには
色んな試練があったそうです。
父さんが母さんを守って死にかけたり、
母さんが僕達を産むために意識不明になったりと、
自分たちがここにいれるのは奇跡なんだと思いました。
母さんと父さんが命懸けで繋いでくれた命のバトンなんだとおもいました。
だから、僕はそんなバトンを繋ぎます。
いつか孫の顔でも見せてやりますから。
僕もいつか母さんみたいな素敵な女性を見つけます。
父さん、母さんいつもありがとう
これからもよろしくおねがいします。
俺、生まれてきてよかったよ」
――...パチパチ
周りから痛いぐらいの拍手が聞こえる。
小学四年生になって、
俺様度が増して翔琉にどんどん似てきた怜翔が
そんなこと思ってくれていたなんて...。
「...愛優。泣いてもいいぞ、てか泣け...」
翔琉に肩を抱き寄せられた。
あぁ、安心するよ。