「ねぇ、翔琉」


出生届を書き終えて
一愛と怜翔とふれあっていると、

愛優にいきなり名前を呼ばれた。


「ん?」


「...ありがとう」



――...チュ


触れるだけの一瞬のキスをされた。


もちろん不意打ちなわけで

俺の顔はたぶんりんごみてぇに赤い。



「愛優ちゃん、帰ったら覚えとけよ」


ぜってぇ、ギャフンと言わしてやるから



見る見るうちに愛優の顔も真っ赤に染まった。



これから先も俺は愛優しかいねぇんだよ──。



今日、守りたい人が二人増えた。


そんな愛優と怜翔と一愛は



────────俺の宝物