――ガラガラッ


分娩室の扉が開いた。




「旦那様ですか?」


「っはい」


「こちらに来てください。

――...元気な女の子と男の子ですよ」



あぁ、じゃあ名前はあれで決まりだな。


俺は早く愛優と我が子を見たくて、
分娩室に急いで入った。


「愛優...っ!」


「か、...ける...?」



酸素マスクをつけた愛優が俺を見た。


その姿は本当に弱々しくて

今すぐに抱きしめたいけどできない

から、愛優の手をそっと握り


「愛優...、よく頑張ったな」


そういった。


愛優の大きな瞳から涙が流れた。


その姿はとても綺麗だった──────。