「翔琉くん...!!」
走ってきたのは、愛優のホントの親父さん
あれから、俺達は仲良くなって
たまに飲みに行ったりもしてた。
「...親父さん」
なんて言えばいいのかわからない。
「翔琉くん、愛優は...?」
「...母子とも危険な状態だと...っ。」
こんなときに
どうすることもできない自分に腹が立つ。
「そうか...。
愛優、嬉しそうに言ってたんだ。
翔琉くんとの子供が出来て嬉しいって...
でも、それにはリスクがあるってことも。
だから...俺にこんなもの渡してきたんだ。
もしもの時は翔琉くんに渡して欲しいと...」
...愛優。
泣きそうになるのを我慢した。
ここで泣いてしまったら
愛優がいなくなってしまったようで...
「そう...なんですか」
愛優の親父さんが渡してきたのは、
“翔琉へ”
小さな可愛い字で書いてあった手紙
この字は愛優の字。
俺はその手紙を受け取った。
「「「...翔琉っ!」」」
「翔琉さん!」
「本城さん!!」