ご飯もお腹いっぱいなはずなのに
全部美味しいって食べてくれて、
ほんと、翔琉には敵わないよ。
「なぁ、愛優」
「なに?」
真剣な翔琉の眼差しに目が逸らせない。
「俺、そろそろ我慢できねぇかも」
我慢...できないって?
「愛優の全部がほしい」
それって...やっぱりそういうことだよね?
「愛優が母親になるの怖いのも知ってる。
でも、愛優には愛情があるだろ?
だったら、その気持ちだけで十分なんじゃねぇの?
少なくとも、俺は愛優と一緒に
その壁を乗り越えたい」
やっぱり翔琉ってすごいよね
あんなに不安しかなかった私の心を
スーッと溶かしていくんだから。
「でも、もし子供ができちゃったら
私のこと守ってくれなくなるでしょ?」
こんなのただのヤキモチだ。
でも、翔琉をとられちゃいそうで怖い。