「志田くん...気持ちは嬉しいけど、
私、旦那のことが好きなの...」
「知ってます...。昨日痛いほど見ましたから」
そういった志田くんの顔は切なくて
ほんとに好きでいてくれてるんだなって思った。
「俺、先輩のこと二年前から好きなんです」
え...?
二年前?
「覚えてないっすよね...
俺は何もかも嫌になってた時期あって
死にたいと思ってたんっす。
でも、そんな俺に先輩は
『死んでも楽になれないよ。
生きてる方が楽しいことがあるから』
そういってくれて、その言葉で俺は救われて...
気づけば、目で追ってて、
でも先輩には彼氏がいて叶わないのも知ってました。」
私...そんな事言ったっけ?
二年前...多分、翔流が昏睡状態になった後だから
そのことで人の命の重さがわかったから
そんな事言ったんだと思う。
「そうだったんだ...」
「でも...俺諦めます。
あの人にはかないっこないですから...」
「ごめんね、
私よりもずっと素敵な人見つけてね。」
志田くんは優しいしイケメンだから
きっと素敵な人に巡り会えるよ。