私の居場所だった図書室の窓席。

そこで日向晞先輩と知り合った。

他学年の私でも知っているほど先輩は賢く、そして優しいと人気だ。
それに加えてとどこかはかなげな印象とそれを覆す明るい性格でとてもモテる。

そんな凄い人が一人で図書室に居たのがすごく不思議だった。

彼はまだ私に気がついていないはずだ。

普通こんな所に朝からいる人などいるはずないからだ。

気付かれないよう注意を払ってここから出ようとしたとき。

ブワッと外の桜が舞い上がる。


そして


「あのっ、玲奈ちゃん。俺と付き合ってくれないかな。」 


噂の先輩に告白されてしまった。