「遠藤さんは今いくつなの?」
「わたしは今18歳です」
「大学生かな?」
「はい、大学1年生です」
「そうなの。さっきいた片瀬君も確か大学1年生だよ。片瀬君とは話した?」
「あいさつはしました。同じ学年だったんですね」
平然を装うが、心臓がはねるのを感じた。まさか学年まで同じだなんて・・・。
「彼はインストラクターの方だから、一緒に働くことはないかな」
そう聞いて落胆したのか安堵したのかは自分自身でもよくわからぬ気分がした。
ただ一つ気が付いたのは、どうしようもなく片瀬さんの存在が気になるということだ。
彼はいったい何者なのだろう。