「そんな事言わないでよ!私はひな君に会いたいよ……。」

「「……本当にごめん。」」

なんで、謝るの?頭では分かってるんだけど信じたくない。

「「本当は電話するつもりじゃなかったんだけどね。最後に、ゆうちゃんの声を聞きたかったんだ笑」」

ダメ……最後じゃない。

「「……本当は冷たい言葉で嫌いにさせようと思ってたんだ。でも、僕には出来ないや。ゆうちゃんのこと好きすぎて……。」」

何言ってるの?

ひな君いなくならないで。

私を救い出してくれたのひな君じゃん。

ひな君がいなきゃダメだよ。

「や……だ。ひな君……。ずっと私の隣にいてよ……!!!」

私は涙声で必死に訴えた。

心の底から。

奥から。

ずーっと思っているから。

「「…………。ゆうちゃん。ごめんね。彼女泣かせる彼氏は最低だなぁ。」」

少し、声色が変わった気がした。

ひな君も泣いてるのかな……??

「「こんな、最低な彼氏よりもっといい人が現れるよ。だから……。」」

「私はひな君だけだよ!」

「「ふふ。ありがとう。でも、もう会えない。ごめんね。」」

「謝らないで!」

「「最後に、言っておくね。」」

最後ってなに?そんなの無いよ!!

「「これから、ゆうちゃんに沢山の迷惑をかけちゃう。僕はそばにはいてあげないけど頑張って。見えなくてもそばに居るから……。」」

なに、それ??もうサヨナラみたいに……。

「「本当に、本当にごめん。今までありがとう。」」

「いや……!!待って、ひな君!」

「「……さようなら……。」」

「ま……!!」

プー、プー。

電話の切れた音がずっとなっている。

私は信じれなくて放心状態。

ずっと、謝っていたひな君。

想像はつくけどそれを信じたくない。

嘘だと思いたい。

朝起きたら普通にひな君から電話があるよね?

私は、不安で不安で。

心臓が押しつぶされそうな感じだった。

放心状態のまま何時間たったのか。

わからないけど気づいたら外は薄明るくなっていた。

と、とりあえずひな君の家に電話しなきゃ……。