……実は私は一人暮らし。

別に親がいない訳じゃない。

父はヒモ男で女好き、母はその父が嫌で新しい男を作っては取っかえ引っ返。

一言で言うと最低な親。

私の心配をしないなんて当たり前、自分の事でいっぱいいっぱい。

父にはまだいたのかと言われ、母にはいつ出てくのと言われる。

いつの間にかそれが口癖になっていた。

最初は辛かったけど疲れた。

それに、なんであんなクソ親のために泣かなきゃいけないの?

そう思って中3で必死に勉強してバイトしてやっと一人暮らしをすることが出来た。

本当に清々している。

親はよく引っ越しているから今はどこに住んでるか知らない、ていうか知りたくもない。

会いたくもない。

「はあ、嫌なこと思い出した。さっさとお風呂入ってねよ。」

私は風呂に入ってスグにベッドに入った。

「……寝れるわけないよ。ひな君が亡くなったのに……。」

ベッドに入っても覚めたままで、昨日寝たのが不思議なくらい。

あれは、お姉さんがいたからかな。妙に安心して寝れたんだ。

「はあ、水でも飲も。」

考え込むだけで全然寝れないから起き上がって水を飲むことにした。