声を掛けようと思ったが、気付かれたのか
一層、声かけるなオーラを出していたので
途中でやめた。


あんなに今朝はへらへらしていたのに
一体二人に何があったのか、そう思うと
授業の内容もまともに聞いていられなかった。


数学だったけど、数学の先生には悪かったけど
はやく終わってほしいと思いながら授業を
受けていた。




授業が終わることを知らせるチャイムが鳴って
やっと我に返る。


まずは、彩に話してみるか・・・・。


そう思って立ち上がると、運悪く先生と
目があった。


こういう場合、頼みとかされるんだよな。
長年の経験?


「悪い、如月。ちょっと、ノートを
職員室まで運んでもらえないか?」



予感的中。

先生の頼みを断れるはずもなく、俺は渋々
職員室までノートを運んだ。